Jun
02
0
MSX(エムエスエックス)

MSX(エムエスエックス)は、1980年代にマイクロソフトとASCII Corporationを中心として開発された8ビットのパーソナルコンピュータの規格です。MSXは、多くの電子メーカーやコンピュータメーカーが参加し、標準化されたハードウェアとソフトウェアのプラットフォームを提供することを目指していました。

MSXは、その当時の主要なパソコンメーカーやメーカーの共同プラットフォームとして、日本を中心に世界中で広く普及しました。当初は日本市場向けに開発されたものでしたが、後にヨーロッパや南米などでも人気を博しました。

MSXの特徴的な要素は、標準化されたハードウェア仕様や拡張性の高さです。MSXコンピュータは、キーボード、ビデオディスプレイ、カセットテープドライブ(後にはディスケットドライブやハードディスクドライブ)、拡張スロットなどの共通のインターフェースを備えていました。これにより、様々なメーカーの周辺機器やソフトウェアが相互に互換性を持つことができました。

MSXは、ゲームやビジネスソフトウェアなど、さまざまな用途に利用されました。特にゲーム市場では、多くの優れたゲームタイトルがリリースされ、MSXはゲーム機としても大いに人気を博しました。

しかし、1980年代後半から1990年代にかけて、16ビットパーソナルコンピュータやコンシューマーゲーム機の台頭により、MSXの人気は徐々に衰退していきました。その後、MSXの派生機種やリバイバル製品がいくつか登場しましたが、現在では市場での存在感は低くなっています。

それでも、MSXはパソコンの歴史において重要な位置を占めるプラットフォームであり、多くの人々にとっては懐かしい存在となっています。