特殊救急車(スーパーアンビュランス)は、通常の救急車として患者を搬送するだけでなく、救護所としての機能も備えた特殊な車両です。主に大規模な災害や多数の傷病者が発生した場合に活用されます。
この特殊救急車は、ボディを左右に拡張することで床面を最大約40平方メートルまで広げることができます。また、最大8つのベッドを備えることも可能です。これにより、災害現場での救護活動において、広いスペースで複数の傷病者を同時に収容・処置することができます。
特殊救急車には、さまざまな機能が備わっています。感染症患者の搬送用にはカプセル型のストレッチャー(アイソレーター)が搭載されており、後部ドアから油圧式の昇降装置(リフト)を使用して積み込むことができます。また、重体の傷病者に対応するためのメインストレッチャーや、転院時に使用するための電源確保のための発電機、現場での救護活動に活用するための酸素供給口や展開式の天幕などが装備されています。
特殊救急車は、災害や特別な状況で必要とされる特殊な車両であり、より効率的な救護活動を行うために開発されています。医療スタッフや救急隊員にとって、重要なツールとなっています。